二十四節気・・・
大雪(だいせつ)12月7日 北風も吹きすさみ、雪がたくさん降る頃。
冬至(とうじ)12月22日 一年で夜が一番長く、この日を境に徐々に昼が長くなる。
「冬至の日には、ゆず湯に入る」昔からの風習。実際にゆずには、血行を良くする成分があります。寒い季節だからこその日本人の知恵だったのですね。一方で、ゆず湯のように植物を入れた薬湯に入ることを「湯治」ととらえ、「冬至」とかけたのだという説も! 季節によって菖蒲やゆずなどを用いる薬湯。すでに江戸時代には民間療法として親しまれていたともいわれています。
湯治とは、温泉地に滞在し、湯に入ることで病を癒す温泉療法。「そう頻繁に温泉なんて行けないよ」という方は、いつもの入浴タイムを活用することから始めましょう!
冬にさしかかり、いよいよ乾燥も本番。かけばかくほど、ますますお肌がかゆくなる……という経験はありませんか? これは、空気の乾燥によって皮膚の表面から水分が蒸発し、肌のうるおいが奪われることで、肌が外からの刺激を受けやすく敏感になるからです。また、手足の先を通る血管が寒さで収縮し、血行が悪くなり、肌のうるおいを守る皮脂の分泌が低下することも影響します。
そんなときこそ「オイル風呂」。
肌の表面がほどよい油分で覆われ、保湿効果でしっとりスベスベ! ぜひお試しください。
● オイル風呂
湯船に、スプーン1杯(5cc)のオイル※を入れ、よくかき混ぜてから入ります。
お風呂から出るときも掛け湯せず、そのままで。
※オススメのオイルは、マカデミナナッツオイル、オリーブオイル(エキストラバージン)、セントジョーンズワートオイル、アルニカオイル等。
お風呂はシャワーという方も多くみられますが、お風呂は洗うだけが目的ではありません。
日々を元気に過ごすためには、湯に入る時間もとても大切です!
湯に入るだけでこれだけの効用が!
疲れを溜めないためにも、湯につかって“その日の疲れはその日のうちに”
それでは皆さま、良いお年を!
二十四節気・・・
立冬(りっとう)11月7日 冬の始まり。日もどんどん短くなり、朝晩も肌寒い。
小雪(しょうせつ)11月22日 大雪ほどでない「たいしたことない」雪が降り始める。
「雪待月」との別名も納得で、どんどん冬めいてくる11月。今月は、寒い時にとりがちな「姿勢」と「気持ち」の関係についてのお話です。
「寒い、寒い」といわんばかりに背中を丸めて歩く人の姿が多く目につくようになりました。
寒さを防ぐために体を縮こませる姿勢は、気分を落ち込ませやすくもします。ためしに、背中を丸めてうつむく姿勢で楽しいことを考えようとしてみてください。難しいと感じる方も多いはず。反対に、顔を上げ、胸を開く姿勢ではどうでしょうか?
さっきより楽しいことがイメージしやすくなりませんか?
呼吸も大きくなったことでしょう。
このように、姿勢(体のありよう)と、気持ち(心のありよう)には、深い関係があります。
また、寒いと肩をすくめてしまいがち。実はこの姿勢、動物が相手を威嚇するときの姿勢とよく似ています。動物にとっては、生死がかかわる高ストレス状態。日頃から、首や肩がカチコチな方は、姿勢によってストレス状態に陥りやすくなっている可能性も。
そうと分かったら、寒さが本格化する前に、あなたも「姿勢」をリセットしてみませんか?
● 反対のことをしてみましょう
前かがみのPC作業に疲れると、背伸びをする方も多いと思います。これは上手なリセット法。「反対のこと」をするのがポイントです。ほかにも、
など、リセット方法はあなたのアイデア次第! 日常生活の様々なシーンでも応用できそうですね
● 肩から力を抜く方法
「押してダメなら、引いてみる」ではないですが、
「力が抜けなければ、まずは力を入れてみる」のもよい方法です。
両肩に力を入れたまま持ち上げ、首を両肩の間に埋めるようにしながら
力を入れてから、力を抜く(肩をだらんと下げる)。
↓
力が抜けた肩のらく~な感じをじっくり味わう。
※無理のない範囲で動かしましょう。
いかがでしたか?
腕・顔・首など、気になるところでも、「力を入れて→抜く→脱力感を味わう」の3ステップをどうぞお試しください。
二十四節気・・・
寒露(かんろ)10月8日 朝露が一段と冷たく感じ、秋も深まる頃。
霜降(そうこう)10月23日 朝夕の気温も下がり、霜が降り始める頃。
なぜかもの悲しさを感じる方も多い秋。
これは、「東洋医学的に見ても正しい」といったら驚かれるでしょうか?
東洋医学では「秋」を、五臓(内臓の働きを5分類したもの)では「肺」、五志(五臓と繋がる感情の分類)では「悲(憂)」に当たるとしています。「秋」=「肺」=「悲(憂)」。もの悲しさも過ぎると肺の働きを弱めてしまい、肺の働きが弱まってくると、よりもの悲しい気分になる……という悪循環も。このように、私たちの感情には、季節も関係しているのです。
肺といえば「呼吸」。この時期、意味もなく気分が落ち込むときには、深い呼吸を意識して肺の働きを高め、心身のバランスを心掛けましょう。
木々の葉が枯れ、落ち葉となるように、秋はまた乾燥するシーズンです。もちろん、私たちの体も同様に乾燥しはじめています。冒頭で紹介した東洋医学によると、肺には体内に潤いを与える働きがあるそうです。ということは、体が乾燥すると、肺に負担がかかりやすくなるということ。コンコン咳込んでいる方はいませんか?
今月は「乾燥対策」も意識してみてください。
●乾燥対策
・水分補給
水をちびちび飲むと、体に吸収されやすくなります。
夏の過冷房などで冷やされた体には“捻れ”が現れます。無意識で足を組んでいる人は要注意です!
●冷えの改善
・足指の間を広げるワーク
※無理のない力加減で行ってください。
おいしいものたくさんの実りの秋。食べ過ぎには注意したいものですね。
食べ過ぎ予防 食べ過ぎた時にも有効です!
・ストレッチ体操
二十四節気・・・
白露(はくろ)9月7日 朝夕が冷え、草木に宿る露が多く、白く見えることから。
秋分(しゅうぶん)9月23日 昼夜が同じ長さになるこの日が「秋の夜長」の始まり。
記録的な猛暑の今夏は、残暑も厳しく、秋風が待ち遠しい今日この頃。汗だくの日々、冷房に慣れ、冷たい飲み物を多く摂っていた方はご注意を。暑さで気付き
にくいですが、案外、体が冷えています。
これからは、極力温かい飲み物を飲み、お風呂に浸かることを心掛けてください。これからの季節を快適に過ごすためにも、今始めることが肝心!
体の奥に居座る「冷え」を追い出してしまいましょう。
アロマセラピーでは、精油を希釈するために植物油(ベースオイル、キャリアオイル)を使います。香り高い精油の働きに目が行きがちですが、実は植物油も種類豊富で、様々な効能を持っています。中でも、当ルームで大活躍、ホームケアにもすぐ役立つ「浸出油」を3つご紹介します。
浸出油とは、オリーブ油やヒマワリ油に植物を漬け込み、数日間太陽に当て、植物の成分を植物油に移したものです。単独で、あるいは基本の植物油(伸びが良く、体に塗りやすい)に10%ほど混ぜて使います。
● カレンデュラ油(マリーゴールド油、和名:キンセンカ)
太陽を連想するようなオレンジ色の植物油。様々な皮膚のトラブルに有効で、範囲が小さければ、そのまま単独で使います。
赤ちゃんや子どもの使用にも適し、ミツロウで作るクリームは、乾燥の季節の強力なサポーターです。
● セントジョーンズワート油(ハイペリカム油、和名:セイヨウオトギリ草)
花は黄色ですが、潰すと赤色が付着します。これがヒペリシン(ハイペリシン)という成分で、この植物油の特徴です。スポーツの後や、緊張してこわばった筋肉を緩めるのに役立ちます。色々な痛みや女性特有のトラブルにも活躍する植物油。全草に薬効があり、ハーブティーとしても市販されています。サプリメントはセロトニンを補うとされ、うつ症状や不眠、更年期に有効といわれています。
● アルニカ油 (和名:ウサギギク)
ヨーロッパでは打撲やあざ消しの常備薬として愛用されるハーブ。転んで傷口がない場合の手当に役立ちます。“回復の花”とも呼ばれ、フラワーエッセンスやホメオパシーでは、ショック時のサポート役としても活用されています。
二十四節気・・・
立秋(りっしゅう)8月7日 秋に入るという意味。まだ暑さは続きます。
処暑(しょしょ)8月23日 暑さが終わるという意味。台風も多くなる頃。
昔から、「夕立」は夏の風物詩。けれども、最近は“ゲリラ豪雨”ばかりを聞くようになりました。実はこれ、気象用語ではありません。正式には“局所的大雨”“局所豪雨”というそうです。
局所的大雨とは、川の氾濫など「災害を伴うような雨量」に使われます。ここが、夕立との大きな違い。
最近は、数分で積乱雲が発生するため、ゲリラ豪雨の予測が困難だといわれますから、急に冷たい風が吹き、ゴロゴロ聞こえ始めたら、注意!
できるだけ高い場所で待機しながら、止むのを待ちましょう。
“暑い⇒汗をかく”。これは自然な反応です。皮膚はからだの排泄器官、といわれてイメージが湧くでしょうか。汗をかくことで老廃物を外へ出し、腎臓の負担を軽減している私たちの皮膚。汗をかかない季節には、腎臓が尿として老廃物を排泄しているのです。
ですから、夏の間に汗をかいて、腎臓を休めることが秋以降に向けての準備になります。ところが、冷房に、冷たい飲み物ばかりだと……汗もかけず、からだが冷え、その結果、腎臓に負担がかかってしまいます。さらに、だるくなったり、むくんだり。胃腸の働きも鈍くなり、お腹をこわしやすくもなります。胃が張るのは、冷えの可能性も。
時にはからだを動かし、汗をかきましょう! ただし、炎天下は避け、適度に水分をとること。汗をかいて濡れたままにするとからだを冷やしてしまうので逆効果です。動いた後の着替えも忘れずに!
腎臓は、東西両方の医学において生きる力の源。実は、若さを保つためにも重要な臓器です。老化現象とは、加齢と共に腎臓の働きが弱まってくることと関係しているそうです。ですから、夏に汗をかくことは、若々しさの秘訣!なんですね。
● 汗がかけない人にオススメの養生法
(1)足の冷温交互浴(洋服は着たまま)
・両足の入る容器を2つ用意し、1つは熱めの湯、もう1つに常温の水に氷を少し入れる。
・先に湯に5分、水に1分を4~5回繰り返す。湯は冷めないように適度に足し湯をする。
(2)半身浴
・ぬるめの温度(38~39℃)のお風呂におへその上まで浸かる。
・冷えないように上半身にタオルをかけておく。
・水をチビチビ飲みながら、汗が出るくらいまで(約20~30分)入る。
(3)温湿布
2012年3月「上手に緩むための温湿布」をご参照ください。
二十四節気・・・
小暑(しょうしょ)7月7日 梅雨明けが近づき、夏らしい暑さになっていく頃。
大暑(たいしょ)7月23日 一年で最も暑く夏本番の時期。
日本の夏といえば、花火、浴衣、団扇(うちわ)、風鈴、かき氷、盆踊り、簾(すだれ)、蚊取り線香。どれもちょっと昔……昭和の香り。夏休み、田舎の祖母が、蚊帳(かや)を吊って皆で寝た想い出があります。蚊帳の細かい網目は、蚊を通さず、風だけを通します。麻の蚊帳には、熱や湿気を放出する効果もあるそうです。エアコンがなかった頃の、環境に優しい暮らしの工夫。最近は、ワンタッチ式など便利に使える蚊帳も出回っています。
夏になると虫が多くなるのは、昆虫の多くが、外気温25~30℃で活動的になるからだそうです。生活の中で悩ましい虫といえば、やはり蚊。肌の露出も多くなり、蚊に刺されたり、耳元の“ブ~ン”という羽音で目が覚め睡眠不足になったり、と困っている方も多いのでは。この夏を快適に過ごすためにも、今月は「天然素材の虫よけ対策」を考えてみましょう。
● 蚊取り線香
昔ながらの蚊取り線香に使われているのは、通称「防虫菊」。白い小花の白花虫除菊(しろばなむしよけぎく)です。花が咲き終わる頃、花弁で昆虫が死んでいるのを見つけ、除虫効果があると分かったのだそうです。現在は、化学合成品が多く生産されるようになりましたが、天然成分を使った蚊取り線香も根強い人気があります。
● アロマスプレー
外敵から逃げることができない植物は、自ら虫が嫌がる香りを放ち、身を守ります。昆虫忌避(きひ)作用の成分名は、シトロネラールやシトロネロール。レモンのような爽やかな香りが特徴です。肌にも直接つけられるので、デオドラント効果も期待できます。良い香りに包まれ、虫が寄り付かない! 一石二鳥の夏の必需品ですが、作るのは簡単! 野外活動時や、就寝前にスプレーすると良いですよ。
おすすめの精油:
ゼラニウム・シトロネラ・ユーカリレモン・レモングラス・ラベンダー・ペパーミント
*青字は痒みを抑える作用があるので、虫刺されの後にも使えます。
用意するもの:
50mlのスプレーボトル、無水エタノール、精製水、精油
*毎回、良く振ってから使用しましょう。
日本の森にある翌檜(アスナロ)も、殺菌、除湿、消臭、防虫効果に優れ、蚊、シロアリ、ダニ、ゴキブリなどを寄せ付けない作用をもちます。
二十四節気・・・
芒種(ぼうしゅ)6月5日 麦を収穫し、田植えを始める時期。
夏至(げし)6月21日 昼が最も長く、この日を境に次第に日脚が短くなっていく。
今年は、例年よりも早い梅雨入り宣言がありました。これからしばらくは雨続き。時候の挨拶にも「うっとうしい季節」とあるように、湿気も多く、体も気分も重く沈みがちなこの季節。
今年は「雨を楽しんでみる」「雨と付き合ってみる」なんて違った気持ちで過ごしてみませんか。そう思うと、何か今までに気付かなかったことが見えてくるかもしれません。
最近では、レイングッズも充実。レインブーツやレインコートもさまざまな色や形のものが出回っています。普段は着ない色を思い切って着てみても気分が変わるかもしれません。
梅雨は一年の中でもっとも湿度の高い季節です。外からの湿気は口や鼻から入り、私たちの体内も水分が多い状態になります。特に普段から水分代謝の上手くいかない人は、頭痛やだるさ、むくみなどの症状が出てくるでしょう。
このような症状を予防、改善するために大切なのは、以下の3つのポイントです。
利尿を促す食べ物
ハトムギ、小豆、緑豆、冬瓜、金針菜、ハクサイ、レタス、セロリ、ナス、キュウリ、エンドウ豆、クワイ、ゴボウ、モモ、柿、スイカ、アワビ、アサリ、こんにゃく等
胃腸を丈夫にする食べ物
ヤマイモ、サトイモ、サツマイモ、ジャガイモ、エンドウ豆、そら豆、大豆、人参、ゴボウ、カブ、キャベツ、ハクサイ、シソ、トマト、フキ、レンコン、ネギ、ニラ、生姜、ニンニク、大根、かぼちゃ、りんご、みかん、いちじく等
◎ じゃがいものお粥(2人分)
米・・・1/3カップ、じゃがいも・・・1個、水・・・4カップ
◎ 冬瓜と鶏肉の煮物(2人分)
冬瓜・・・中1/3個、鶏のもも肉・・・100g、人参・・・1/3本、酒・醤油・・・各大さじ1
みりん・・・大さじ1.5、生姜・・・10g、塩・・・少々、片栗粉・・・適量
二十四節気・・・
立夏(りっか)5月5日 木々も繁り、「夏がきた」という意味。
小満(しょうまん)5月21日 穀物に穂がつき、一安心(少し満足)するという意味。
5月5日は「端午の節句」。「菖蒲」=「勝負」「尚武(勇ましい)」に通じることから男児の出生を祝い、菖蒲湯に入る習慣は江戸時代からありました。
菖蒲にはアザロンやオイゲノールという精油成分が多く含まれていて、血行を促す効果もあることから腰痛や神経痛、冷え性にも有効です。
また、葉は煎じて腹痛に、根は漢方薬として解熱・ひきつけに使われたてきたそうです。日本には和のアロマが昔から存在していたのですね。
GWを過ぎて「何だか元気が出ない」という方、3月~4月にかなり頑張ったのでは。春は気力も充実し、期待感や緊張感を持ちながら新しい環境に適応しようと頑張っています。GWに入り緊張がゆるんだ途端、無気力になったり、気分が落ち込みやすくなったら「五月病」かもしれません。医学的には「適応障害」や「気分障害」といわれ、以前は、主に新入生や新入社員を指していました。けれどもEAPの現場では、転職や異動等によると思われる同様の症状が社会人全般にみられます。この時期に「何かおかしい」「いつも通りの自分ではない」と感じたら、まずは以下の3つを試してください。
1.「時間がたてば大丈夫」と自分に言ってみる
自分がいけないのではなく、誰でも最初は初めてであることを思い出しましょう。
思うような結果が出なかったとしても焦らないことが大切です。
2.ぐるぐる思考が出てきたら「ストップ!」と声を出してみる
帰っても会社のことを考え続けたり、できなかったことを悔やんだり。ぐるぐる考え続けていませんか?
PCに例えると、起動させ続け、ファイルをたくさん開いている状態。当然、動きが鈍くなりフリーズしてしまいます。PCなら電源をOFFにすればいいですが、私たちは、意識しないと思考を断ち切ることができません。
「ストップ!」と声を出し、一瞬でも思考を中断できたときのために、プチご褒美を用意しておくのも効果的。
思考中断=ご褒美=快感となることで、ぐるぐる思考を手放せるようになっていきます。
3.休養と気分転換
ON・OFFをはっきりさせ、自分が好きなこと、快刺激になることをやってみましょう。自然の中を散歩したり、軽く体を動かしたりすれば、心身のリフレッシュ&リラックスというW効果があります。
※症状が軽減しない方には、心療内科や精神科医の受診をおすすめします。
二十四節気・・・
清明(せいめい)4月5日 明るく清らかで、生き生きとして感じられる頃。
穀雨(こくう)4月20日 春の雨はすべての穀物(百穀)を潤すという意味。
今年の桜の開花は思いのほか早まり、九州から関東にかけては記録的な早さでした。淡いピンクの桜前線を追いかけるように、今度は新芽が芽吹く緑の季節の到来です!
さて、緑=森とイメージされますが、森の国というとどんな国を思い浮かべますか?
国土に対しての森林の面積は、中国やイギリスで10%台、森の国といわれるドイツで約30%だそうです。
それに比べると、私たちの住む日本はなんと67%。約7割は森林です。先進国では、フィンランド、スウェーデンに次いで第3位!まさに緑ゆたかな国なのですね。
春は、卒業や入学、就職、転居などイベントも多く、新しい環境の始まりでもあります。そうした新しい環境に慣れるまでは、緊張の連続。つい体に力が入ってしまいがちです。そんなときには、自然の心地良い刺激を五感で感じてみて!心や体がどのように変化するかを味わってみましょう。
・森を歩いて「森林浴」
「森林浴」と言われますが、実際、樹木から放たれる微細な香気成分に身をおくことでリラックス効果がもたらされます。
視覚……緑色が目を休ませ、気持ちを落ち着かせる。
嗅覚……樹木の清々しい香りはリラックス、鎮静効果。また、呼吸がゆっくり深くなり副交感神経を優位にする。例えば、檜(ひのき)に多く含まれる「αピネン」という化学成分は、吸気により体内に取り込まれると、脳のα波を増加させるなどのリラックス効果をもつ。
聴覚……小鳥のさえずりや小川のせせらぎ、風のそよぐ音の「1/fのゆらぎ」が気分を和らげる。
・部屋の中では「芳香浴」
森林浴に出かけられないという方は、部屋の中で“森”を感じることができますよ。
精油は海外からの輸入品が多いですが、日本の森で採れた日本産の精油もあります。樅(もみ)や翌檜(あすなろ)、姫小松、黒文字、匂辛夷(においこぶし)、山椒などなど。室内に香らせると森の中に居るような気分になります。
触覚……キャリアオイルで精油を希釈し、気になるところに塗布したらゆっくりタッチ。皮膚からも化学成分が浸透しさまざまな効果をもたらす。
・森を味わう
味覚……黒文字茶は、ほんのり甘い香り。茶道にも使われた楊枝として知られ、リモネンやリナロールなどの成分による殺菌、鎮静効果がある。
二十四節気・・・
啓蟄(けいちつ)3月5日 啓は「ひらく」、蟄は「冬ごもりする虫」の意味。
春分(しゅんぶん)3月20日 昼夜が同じ長さ。太陽は真東から昇り真西に沈む。
今年は積雪も多く、寒さも長引いて春の訪れが少し遅いようですが、やはり弥生。寒さの中にも春が感じられる季節になりました。春のからだのテーマは「ひらく」「ゆるむ」「デトックス」。
早春から始まったからだの春支度もいよいよ総仕上げ。3月はますますにぎやかに変化していきます。
花粉症の方も、からだをゆるめることができると症状が変わってきます。この時期を少しでも楽に過ごせるよう、今月もゆるめていきましょう!それでもつらい症状の方は、こちらを試してみてください。アロマセラピーは強い味方です。
・ 目のかゆみに「アロマスプレー」
【作り方】
50mlのスプレー容器に、無水エタノール5mlと、精油(ユーカリ、ティートリー、ペパーミント、ローズマリー等)合計で10滴(約1%濃度)を入れ、振り混ぜる。精製水45mlを加え、さらによく振って混ぜる。
【使い方】
目をつぶって遠くからスプレーすると、しばらくかゆみが軽減される。
・ 止まらない鼻水に「ミツロウクリーム」
【作り方】
耐熱容器にホホバオイルやマカデミアナッツオイル(小さじ1と1/4)とミツロウ(2g)を入れ、湯煎か電子レンジでミツロウを溶かす。保存容器に入れ、粗熱が取れたら精油を2滴入れてかき混ぜる。
【使い方】
鼻腔に塗り、鼻水の出る量を緩和する。
・ つらい鼻づまりに「アロマオイル」
【作り方】
容器に、ホホバオイルやマカデミアナッツオイル(小さじ1)と精油を1滴入れてよく混ぜる
【使い方】
鼻翼の両側にアロマオイルを塗り、押しながら円を描き、そのまま頬骨に沿って耳側に流す。図1のツボを押すと(人差し指の第二関節を使うと圧が入りやすい)鼻の通りが良くなる。
花粉症に加えPM2.5もあって、屋外では呼吸もおさえがち。そんなときこそ、湯をはったバスタブに精油を2、3滴たらすだけのアロマバスで思う存分、深呼吸。胸をひらいて、全身をリラックスさせましょう。
蒸気に乗った芳香物質は、鼻やのど、目の粘膜に直接届けられます。道具がいらず、効果大のアロマバスは、アロマ初心者にもぴったりです!
二十四節気・・・
立春(りっしゅん)2月4日 初めての春の気配。暖かい地で梅が咲き始める頃。
雨水(うすい)2月18日 暖かさに、雪や氷が解けて蒸発し、雨水となる頃。
厳しい寒さが続く2月ですが、暦の上ではもう春。私たちのからだも、そろそろ春支度。春の気候に心身を適応させようという準備がすでに始まっています。動物は「冬眠」をしますが、人間は「春眠」?
その言葉通り、春はぼんやり眠くなる季節だと実感している方も多いことでしょう。それもそのはず、冬の間に寒さで凝り固まってしまった頭や肩甲骨、骨盤が春に向けてゆるむことで、からだを重だるく感じるせいもあるのです。
春本番を迎える前に、からだをゆるみやすくする準備をしてみましょう。からだの状態を自然のリズムに沿わせることで、あなたのからだの自然を取り戻してみませんか。
冬の間、特に縮こまった上半身をゆるめましょう。張り詰めていた神経系がリラックスしていくことで、からだの春支度にはずみがつきます。
●あくび
腕を広げ、口も大きく開けて「ハー」と息を吐き出します。あくびの要領で!
目の温め・・・蒸しタオルを両目全体に当てます。時々タオルを取り替えながら約10分間が適切です。目の疲れにはもちろん、眠れないときにも効果的です。
●鼻柱の温め
6~10分間、鼻を包み込むように蒸しタオルで覆います。鼻の通りがよくなるだけでなく、咳が続くときや頭に血が上っているときにも有効。骨盤をゆるめるため、生理痛の時にも効果があります。
●指湯
5指の第3関節がすっぽり入る深さの器に、やや熱めで心地よい程度のお湯を張って、5~6分間、指先を浸します。頭を使いすぎている方は、親指を浸すだけでも効果的。その後、タオルで水気を拭き取りながら丁寧に揉みほぐしてみましょう。
●肘の温め
肘をお湯につけることも効果的。その際、蒸しタオルを手首~肘まで巻きつけましょう。
手を酷使した筋肉痛にも有効ですし、不思議なことに肩までポカポカ温まり、呼吸も楽になります。
「花粉」の言葉がちらほらと聞こえてくるようになりました。今年は例年よりピーク時期が長いとか……。なにか対策をしておきたいという方は、アロマポットで香りを漂わせる芳香浴から始めると良いでしょう。
おすすめのアロマオイル
二十四節気・・・
小寒(しょうかん)1月5日「寒の入り」と呼ばれ、寒気が増してくる頃。
大寒(だいかん)1月20日 冷気が極まって、最も寒さがつのる時期。
新年明けましておめでとうございます。
今冬は、例年より寒くなるといわれていますが、そうでなくても、1年の中で最も冷える季節が1、2月です。
近年の「生姜ブーム」からも、多くの方が冷えに強い関心を持っていることが分かります。皆さん、この冬の温め対策は万全でしょうか?
私たちの体は、冷えてくると、手足を通る末梢血管を縮めて放熱を防ぐ仕組みを持っています。そうして大切な臓器が集まる体幹に血流を集めて、体温を保っているのです。
この時、一緒にぎゅっと縮められるのが、首や手首、足首。冷えが強すぎると硬くなってしまい、中医学でいう「気」の流れが滞ってしまいます。その結果、頭がのぼせて下腹部が冷える「冷えのぼせ(気逆)」を引き起こすことがあります。
名前に「首」がつく部分はとにかく冷やさない!これが冬の鉄則です。マフラーや手袋、厚めの靴下などで、しっかりガードしておきましょう。
「生姜ブーム」に加え、最近、再び注目されているのが「湯たんぽ」です。素材も形も豊富になり、カバーも可愛く、お気に入りの湯たんぽを選びやすくなりました。お湯を入れるだけで自然な温もりを長時間持続でき、足元やふくらはぎの後ろ、お腹、太もも、お尻など冷えた部分にあてるだけで全身がポカポカしてきます。
早めに布団に入れておけば、寝る頃には布団の中がちょうど温まり、寝つきも良くなります。目覚めの体の違いをぜひ味わってみてください。
こんにゃく湿布は、民間療法や自然療法として昔から行われてきました。手軽にできる割に効果絶大ですので、こちらもぜひお試しください。
※こんにゃくが熱い間は場所を変えながら温め続ける。
冷えてきたら、再び鍋で煮るか、冷蔵庫で保管し、別な日に使うことも可能。こんにゃくが硬く小さくなるまで使えるが、使用したこんにゃくは食べないこと。